EIGRPのデフォルトのHello送信間隔は5秒で、ホールドタイムは15秒です。 これらの値を変更することができますが、少々注意が必要です。
以下の構成を例に確認します。基本設定は以下の記事も参考にしてください。
>> 参考記事 : 基本設定とネイバー・ルーティングテーブルの確認Hello間隔の変更
R2でHello間隔を変更します。デフォルトは5秒ですが、1秒に変更します。
R2(config)# interface fastEthernet 0/0.23 R2(config-subif)#ip hello-interval eigrp 100 ? <1-65535> Seconds between hello transmissions R2(config-subif)#ip hello-interval eigrp 100 1
キャプチャを取得すると、R2からのHello間隔が1秒になっています。
当然ながら、R3のHello間隔は5秒のままです。
ホールドタイムの変更
R2でホールドタイムを変更します。デフォルトは15秒ですが、60秒に変更します。
R2(config)# interface fastEthernet 0/0.23 R2(config-subif)# ip hold-time eigrp 100 ? <1-65535> Seconds before neighbor is considered down R2(config-subif)# ip hold-time eigrp 100 60
ここで、R3のEIGRPネイバーの状態を確認します。
R3# show ip eigrp neighbors
EIGRP-IPv4 Neighbors for AS(100)
H Address Interface Hold Uptime SRTT RTO Q Seq
(sec) (ms) Cnt Num
0 192.168.23.2 Fa0/0.23 58 00:08:47 34 204 0 15
R2でホールドタイムを設定したのに、R3側でR2へのホールドタイムが60秒に変更されています。
EIGRPでは、自身が設定したホールドタイム値をHelloパケットにてネイバーに通知する仕組みとなります。R2からのHelloパケットは以下の通りで、自身のホールドタイムを60秒として、ネイバーへ通知します。
R3はこれにより、R2へのホールドタイムを60秒として認識します。
R2とR3間の通信を遮断します。
遮断後、約15秒後にR2でホールドタイムが期限切れになったログが出力されます
R2# *Sep 22 08:24:19.643: %DUAL-5-NBRCHANGE: EIGRP-IPv4 100: Neighbor 192.168.23.3 (FastEthernet0/0.23) is down: holding time expired
R3ではまだホールドタイムの期限切れは起きておらず、遮断後、約60秒後にR3でホールドタイムが期限切れになったログが出力されます。
R3# *Sep 22 08:25:03.463: %DUAL-5-NBRCHANGE: EIGRP-IPv4 100: Neighbor 192.168.23.2 (FastEthernet0/0.23) is down: holding time expired
R2で変更したホールドタイムはR3側の動作に影響されることを確認してください。
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