EIGRPでは最適なパスを選択するのに、メトリック値を使用します。メトリック値は、帯域幅、遅延、負荷、および信頼性の値を元に割り当てられ、メトリック値が低いほど、最適なルートとなります。
例えば、以下のようなメトリックを割り当てたネットワークを考えます。
R4はR3に対してループバック4.4.4.4/32をメトリック256で広告します。R3から見ると、R4から広告されたメトリック(=256)をアドバタイズドディスタンス(Advertised Distance:AD)と呼びます。
また、R3からR4へのメトリックも256のため、R3から4.4.4.4/32までのメトリックは512(256+256)になります。このメトリック(=512)をフィージブルディスタンス(Feasible Distance:FD)と呼びます。
これらのメトリックは、R3のEIGRPのトポロジーテーブル(show ip eigrp topology)に保存され、その後、ルーティングテーブルにインストールされます。
R3# show ip eigrp topology EIGRP-IPv4 Topology Table for AS(100)/ID(3.3.3.3) Codes: P - Passive, A - Active, U - Update, Q - Query, R - Reply, r - reply Status, s - sia Status P 192.168.23.0/24, 1 successors, FD is 2560 via Connected, FastEthernet0/0.23 P 192.168.34.0/24, 1 successors, FD is 256 via Connected, FastEthernet0/0.34 P 4.4.4.4/32, 1 successors, FD is 512 via 192.168.34.4 (512/256), FastEthernet0/0.34
4.4.4.4/32がトポロジテーブルに保存されており、FDが512であることがわかります。また、(512/256) は前半の512がFDで後半の256がADです。
4.4.4.4/32へのルートはこれが唯一で、FDが最小のルートです。これをサクセサ(Successor)と呼びます。
ルーティングテーブルでは、FD値が表示されます。
R3# show ip route eigrp
4.0.0.0/32 is subnetted, 1 subnets
D 4.4.4.4 [90/512] via 192.168.34.4, 01:13:40, FastEthernet0/0.34
次に、R3は4.4.4.4/32を最小メトリック値でR2へ広告します。R2から見ると、このメトリック(=512)はADです。
R2からR3へのメトリックも256のため、R2から4.4.4.4/32までのメトリックであるFDは768(256+512)になります。
これらのメトリックも同様に、R2のEIGRPのトポロジーテーブル(show ip eigrp topology)に保存され、その後、ルーティングテーブルにインストールされます。
R2# show ip eigrp topology EIGRP-IPv4 Topology Table for AS(100)/ID(2.2.2.2) Codes: P - Passive, A - Active, U - Update, Q - Query, R - Reply, r - reply Status, s - sia Status P 192.168.23.0/24, 1 successors, FD is 256 via Connected, FastEthernet0/0.23 P 192.168.34.0/24, 1 successors, FD is 512 via 192.168.23.3 (512/256), FastEthernet0/0.23 P 4.4.4.4/32, 1 successors, FD is 768 via 192.168.23.3 (768/512), FastEthernet0/0.23
R2# show ip route eigrp
4.0.0.0/32 is subnetted, 1 subnets
D 4.4.4.4 [90/768] via 192.168.23.3, 01:14:19, FastEthernet0/0.23
D 192.168.34.0/24 [90/512] via 192.168.23.3, 01:14:19, FastEthernet0/0.23
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