Intune では、デバイスがコンプライアンス違反(非準拠)になったときに、そのことをエンドユーザーにメールで通知できます。通知は、コンプライアンス ポリシーの「コンプライアンス非対応に対するアクション」として設定します。
この記事では、通知メッセージのテンプレートを作成し、コンプライアンス ポリシーのアクションに追加して、非準拠になったデバイスのユーザーにメールが届くことを確認します。
- 通知メッセージ テンプレートの作成手順
- コンプライアンス ポリシーに「メールをエンド ユーザーに送信する」アクションを追加する手順
- 非準拠になったときに届くメールの内容
非準拠を通知するしくみ
Intune は、コンプライアンス ポリシーでデバイスの状態をチェックし、要件を満たさないデバイスを非準拠と判定します。非準拠になったときに何をするかは、ポリシーの「コンプライアンス非対応に対するアクション」で決めます。アクションは、非準拠になってからの日数(スケジュール)で実行されます。
コンプライアンス ポリシーは、次の記事の設定ができているものとします。先に読んでおくと流れがつかみやすくなります。
>> 参考記事:【Intune】コンプライアンスポリシーの設定と動作確認(Windows)
Windows デバイスに、ファイアウォールが有効であることを求めるコンプライアンス ポリシー(ComplianceDemoPolicy)を割り当てています。デバイスでファイアウォールを無効にすると、コンプライアンス状態は非準拠になります。
通知メッセージ テンプレートの作成
Microsoft Intune 管理センター(https://intune.microsoft.com/)にサインインし、デバイス ›› ポリシー ›› コンプライアンス ポリシー を開きます。「通知」をクリックし、「通知の作成」をクリックします。
現在の Microsoft Learn の手順では、通知の作成は エンドポイント セキュリティ ›› デバイス コンプライアンス ›› 通知 ›› 通知の作成(または デバイス ›› コンプライアンス の「通知」タブ)の道筋で案内されています。
この記事の画面は、実際の画面ではなく、検証時の画面から設定する項目(見るポイント)を抜き出して描いたイメージです。バージョンによって、項目の並びや表記は変わります。
名前とヘッダー・フッターを設定する
「不適合通知を作成する」の「基本」で、任意の名前を入力して「次へ」をクリックします。今回は ComplianceDemoNotification とします。
「ヘッダーとフッターの設定」では、メールに会社のロゴや会社名などを表示するかを選べます。表示する内容は、Intune のテナント管理のカスタマイズ(ポータル サイトのブランド)の設定から取られます。今回は既定のまま「次へ」をクリックします。
| 1名前 | ComplianceDemoNotification |
| 2会社のロゴを表示する(メールのヘッダー) | ◉ 有効にする○ 無効にする |
| 会社名を表示する(メールのフッター) | ◉ 有効にする○ 無効にする |
| デバイスの詳細を表示する(メールのフッター) | ◉ 有効にする |
| ⋮ (中略) | |
| No. | 項目 | 設定内容 |
|---|---|---|
| 1 | 名前 | 任意。今回は ComplianceDemoNotification |
| 2 | ヘッダーとフッター | 既定のまま(いずれも有効)。「デバイスの詳細を表示する」が有効なので、メールに非準拠のデバイスの情報が入る |
| 3 | 次へ | 通知メッセージ テンプレートに進む |
メッセージを作成する
「通知メッセージ テンプレート」で「追加」をクリックします。ロケール(Locale)を Japanese にし、件名(Subject)とメッセージ(Message)を入力します。「既定のロケールに設定(Set to default locale)」をオンにして「Save」をクリックし、一覧に追加されたことを確認して「次へ」をクリックします。
| 1Locale | Japanese |
| 2Subject | コンプライアンス違反 |
| Message | デバイスの設定を見直してください。 |
| Raw HTML editor | Off |
| 3Set to default locale | オン |
| ロケール | 件名 | メッセージ | 既定である |
|---|---|---|---|
| 日本語 | コンプライアンス違反 | デバイスの設定を見直してください。 | true |
| No. | 項目 | 設定内容 |
|---|---|---|
| 1 | Locale | Japanese。ロケールごとにメッセージを作ると、ユーザーの優先言語に合ったメッセージが送られる |
| 2 | Subject/Message | メールの件名と本文。件名は78文字、本文は2,000文字まで |
| 3 | Set to default locale | オン。ユーザーの言語に合うメッセージがないときに使われる既定のメッセージにする |
件名と本文には、{{UserName}}(ユーザー名)、{{DeviceName}}(デバイス名)、{{OSAndVersion}}(OS とバージョン)などの変数を入れて、メールの内容をデバイスごとに変えることもできます。
確認して作成する
「確認および作成」で内容を確認し、「作成」をクリックします。通知の一覧に ComplianceDemoNotification が登録されます。
| 表示名 | 最終変更日時 |
|---|---|
| 1ComplianceDemoNotification | 2024/02/11 17:02 |
| No. | 表示 | 意味 |
|---|---|---|
| 1 | ComplianceDemoNotification | 作成した通知メッセージ テンプレート。コンプライアンス ポリシーのアクションから選べるようになった |
コンプライアンス ポリシーへの適用
作成した通知を、次の記事で作成したコンプライアンス ポリシー(ComplianceDemoPolicy)のアクションに追加します。
>> 参考記事:【Intune】コンプライアンスポリシーの設定と動作確認(Windows)
メール送信のアクションを追加する
デバイス ›› ポリシー ›› コンプライアンス ポリシー で ComplianceDemoPolicy をクリックします。「プロパティ」タブの「コンプライアンス非対応に対するアクション」で「編集」をクリックすると、既定のアクション「デバイスに非準拠のマークを付ける(即時)」が表示されます。
次の行の「アクション」で「メールをエンド ユーザーに送信する」を選びます。今回はすぐに通知するため、スケジュール(コンプライアンス違反となってからの日数)を 0 にします。「メッセージ テンプレート」の「1 つも選択されていません」をクリックし、ComplianceDemoNotification を選んで「選択」をクリックします。
| アクション | スケジュール (コンプライアンス違反となってからの日数) | メッセージ テンプレート | 追加の受信者 (電子メールによる) |
|---|---|---|---|
| デバイスに非準拠のマークを付ける | 即時 | ||
| 1メールをエンド ユーザーに送信する | 20 | 3選択済み | 1 つも選択されていません |
| No. | 項目 | 設定内容 |
|---|---|---|
| 1 | アクション | メールをエンド ユーザーに送信する。ほかに「デバイスを削除するリストに追加する」なども選べる |
| 2 | スケジュール | 0(非準拠になったらすぐ)。日数を入れると、その日数のあとに実行される |
| 3 | メッセージ テンプレート | ComplianceDemoNotification を選ぶ |
| 4 | レビューと保存 | 追加の受信者(Entra のグループ)は今回は設定しない。次の画面で「保存」をクリックする |
「レビューと保存」の概要で、アクションが「デバイスに非準拠のマークを付ける(即時)」と「メールをエンド ユーザーに送信する(即時、メッセージ テンプレート:選択済み)」の2つになっていることを確認し、「保存」をクリックします。
動作確認
最初は、Win11-1 のコンプライアンス状態は「準拠している」です。コンプライアンス違反にするため、Win11-1 で Windows Defender ファイアウォールを無効にします。しばらくすると、コンプライアンス状態が「準拠していない」に変わりました。
| ■ プライベート ネットワーク(R) | 接続されていません |
| 1■ ゲストまたはパブリック ネットワーク(P) | 接続済み |
| Windows Defender ファイアウォールの状態 | 無効 |
| デバイス名 | 管理者 | 所有権 | コンプライアンス | |
|---|---|---|---|---|
| 無効にする前 | Win11-1 | Intune | 企業 | 2 準拠している |
| 無効にした後 | Win11-1 | Intune | 企業 | 3 準拠していない |
| No. | 表示 | 意味 |
|---|---|---|
| 1 | ファイアウォールの状態:無効(赤) | 接続中のパブリック ネットワークで、ファイアウォールが無効になっている |
| 2 | 準拠している(緑) | ファイアウォールが有効で、コンプライアンス ポリシーを満たしている |
| 3 | 準拠していない(赤) | ファイアウォールが無効になり、非準拠と判定された |
あわせて、エンドユーザーに次のメールが届きました。件名と本文はテンプレートで設定したもので、その下にデバイスの詳細が入っています。
| 差出人 | Microsoft <microsoft-noreply@microsoft.com> |
| 宛先 | (伏せています) |
| 受信日時 | 2024/02/11 (日) 19:30 |
| 1件名(見出し) | コンプライアンス違反 |
| 本文 | デバイスの設定を見直してください。 |
| 2OS バージョン | 10.0.22000.2538 |
| モデル | Virtual Machine |
| シリアル番号 | (伏せています) |
| デバイス名 | Win11-1 |
| No. | 表示 | 意味 |
|---|---|---|
| 1 | コンプライアンス違反/デバイスの設定を見直してください。 | 通知メッセージ テンプレートで設定した件名と本文 |
| 2 | デバイスの詳細 | Intune が入れる非準拠のデバイスの情報(OS バージョン、モデル、シリアル番号、デバイス名) |
- 通知メールは
microsoft-noreply@microsoft.comから送られます。メールボックスのポリシーなどで、このアドレスからのメールを止めていないか確認します。 - 宛先は、ユーザーの UPN ではなく、ユーザーのプロファイルに登録されたメール アドレスです。メール アドレスが登録されていないと、メールは送られません。
- Microsoft Learn では、通知メールは非準拠になってから6時間以内に送られる想定とされています。すぐに届かなくても、しばらく待ってから確認します。
まとめ
| 項目 | 今回の設定・結果 |
|---|---|
| 通知の名前 | ComplianceDemoNotification |
| ヘッダーとフッター | 既定のまま(会社のロゴ、会社名、デバイスの詳細を表示) |
| メッセージ | ロケール Japanese(既定)、件名「コンプライアンス違反」、本文「デバイスの設定を見直してください。」 |
| 適用したポリシー | ComplianceDemoPolicy(ファイアウォールが有効であること) |
| アクション | メールをエンド ユーザーに送信する、スケジュール 0日(即時) |
| 結果 | ファイアウォールを無効にして非準拠になると、件名・本文とデバイスの詳細が入ったメールが届いた |
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