グループ ポリシーを使用し、ドメインへ参加している ユーザーやコンピューターへソフトウェアを配布、インストールすることができます。
グループポリシーに関しては、下記の記事を参考にしてください。
【Active Directory】グループポリシーの構成・適用・更新
ローカルグループポリシーは、個々のコンピュータ(OS)に対して、コンピューターやユーザの構成のポリシーを適用する設定でした。 ただし、管理者による集中管理ができず、個々のコンピューターで個別に設定を適用する必要がありました。 ローカルグルー...
この記事では、ソフトウェア配布の注意点と設定・動作を確認していきます。
ソフトウェア配布の注意点
Active Directoryの標準機能で、ソフトウェアを配布することができるため、非常に便利ですが、いくつか注意点があります。
ネットワーク帯域の制限ができない
ソフトウェア配布時に使用するネットワーク帯域を制限することができません。例えば、始業によるユーザーログオン時にトラフィック過多になる可能性があります。特に、拠点などは、WAN回線がひっ迫する場合もあります。
配布タイミングをスケジューリングできない
ソフトウェア配布のタイミングを指定することができません。コンピューター起動時など、GPOが適用されたタイミングで、配布が実行されます。
MSIパッケージのみサポート
配布できるのは、MSIパッケージのみです。EXE形式のソフトウェアなどは配布できません。
MSIパッケージの配布
FireFoxのMSIパッケージを用意し、ドメインへ参加しているWindows10端末へ配布してみます。
共有フォルダにMSIパッケージを公開
ドメインコントローラ(AD-1)の共有フォルダー(\\ad-1\app)にFireFoxのMSIパッケージを保存します。
Windows10端末から共有フォルダへアクセスできることを確認しておきます。
グループポリシー設定
MSIパッケージ配布用のグループポリシーオブジェクト(GPO)を作成します。
AD-1で、グループポリシー管理エディターを起動し、グループポリシーオブジェクトを右クリックから、新規をクリックします。
任意の名前(今回は、MSIパッケージの配布とします)を設定し、OKをクリックします。
新規作成されたGPOを右クリックから編集をクリックします。
「コンピューターの構成」 >>「ポリシー」>>「ソフトウェアの設定」>>「ソフトウェアのインストール」へ移動し、「新規作成」>>「パッケージ」をクリックします。
共有フォルダ上の配布したいMSIパッケージを選択し、開くをクリックします。
「割り当て」が選択されていることを確認し、OKをクリックします。
「割り当て」を選択することで、ソフトウェアが自動的にインストールされます。
下記のとおり、設定が追加されます。インストール元が共有フォルダであることを確認します。
GPOのリンク
今回テスト用のコンピューターが所属するOU1にGPOをリンクします。
動作確認
GPOを適用したOU内のコンピューターが起動したあとに、FireFoxが自動的にインストールされることが確認できます。
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