【Windows Server 2019】DFS名前空間とレプリケーションの設定と動作確認

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分散ファイルシステム(DFS:Distributed File System)を使うと、ドメイン環境の複数のサーバにある共有フォルダーを一元的に管理できます。DFS は、大きく DFS 名前空間と DFS レプリケーションの2つの機能に分かれます。

この記事では、本社と支社に1台ずつサーバがある環境を想定し、DFS をインストールして、DFS 名前空間と DFS レプリケーションの設定と動作を確認します。

この記事でわかること
  1. 2台のサーバに DFS 名前空間と DFS レプリケーションの役割を追加する
  2. ドメインベースの名前空間を作り、2台の共有フォルダーを1つのパスにまとめる
  3. レプリケーション グループを作り、本社の共有フォルダーを支社のサーバに複製する

概要

DFS名前空間

DFS 名前空間は、複数のファイルサーバに分散している共有フォルダーに、1つのパスからアクセスできるようにする機能です。

この記事の環境では、東京本社の AD-1 で「営業データ_東京」、大阪支社の SRV-1 で「営業データ_大阪」を共有しています。DFS を使わない場合、ユーザーは共有フォルダーごとにサーバ名を含むパスを指定してアクセスします。そのため、どの共有フォルダーがどのサーバにあるのかを意識する必要があります(図1)。

ドメイン hirotanoblog.local クライアント \\ad-1\営業データ_東京 \\srv-1\営業データ_大阪 AD-1東京本社 営業データ_東京 SRV-1大阪支社 営業データ_大阪
図1 DFS を使わない場合のアクセス

ドメイン環境で DFS 名前空間を使うと、\\ドメイン名\名前空間名 の形のパスに、分散した共有フォルダーを論理的にまとめられます。ユーザーは名前空間のパスだけを覚えておけばよく、ファイルサーバの名前を指定する必要がなくなります(図2)。

クライアント 名前空間(ad-1 がホスト) \\hirotanoblog.local\営業データ_全国 営業データ_東京本社 営業データ_大阪支社 フォルダー ターゲット AD-1 \\AD-1\営業データ_東京 SRV-1 \\SRV-1\営業データ_大阪
図2 DFS 名前空間を使う場合のアクセス

名前空間の中の各フォルダーには、実際の共有フォルダー(フォルダー ターゲット)が紐付きます。クライアントは名前空間サーバから紹介(リファーラル)を受け取り、紹介されたフォルダー ターゲットに直接アクセスします。

DFSレプリケーション

DFS レプリケーションは、複数のサーバ間でフォルダーの内容を自動的に複製する機能です。どのメンバーで変更しても他のメンバーに反映される双方向(マルチマスター)のレプリケーションで、ファイルの変更部分だけを送るリモート差分圧縮(RDC)を使うため、帯域の限られた拠点間でも使いやすくなっています。

この記事では、東京本社の AD-1 にある「営業データ_東京」を、大阪支社の SRV-1 に複製します(図3)。

レプリケーション グループ:営業データ_東京本社レプリケーション AD-1プライマリ メンバー SRV-1メンバー C:\営業データ_東京 DfsrPrivate\Staging C:\営業データ_東京_レプリケーション DfsrPrivate\Staging 変更をレプリケート 初回はプライマリ メンバーの内容が基準
図3 この記事で作るレプリケーション

DFSのインストール

まず AD-1 に DFS をインストールします。サーバー マネージャーで 管理 ›› 役割と機能の追加 を選び、[開始する前に][インストールの種類][サーバーの選択]の画面は既定のまま[次へ]を押します。

画面イメージについて

この記事の画面は、実際の画面ではなく、検証時の画面から設定する項目(見るポイント)を抜き出して描いたイメージです。バージョンによって、項目の並びや表記は変わります。

[サーバーの役割]で「DFS 名前空間」にチェックを入れると、必要な機能(DFS 管理ツール)の追加を確認されるので[機能の追加]を押します。続けて「DFS レプリケーション」にもチェックを入れ、[次へ]を押します。

役割と機能の追加ウィザード(サーバーの役割の選択)画面イメージ
  ☐ Web サーバー (IIS)  ⋮  ▾ ■ ファイル サービスと記憶域サービス    ▾ ■ ファイル サービスおよび iSCSI サービス        ☑ ファイル サーバー (インストール済み)1        ☑ DFS レプリケーション        ☑ DFS 名前空間        ☐ iSCSI ターゲット サーバー        ⋮
図4 DFS の役割を選ぶ(実際の画面ではなく、設定項目のポイントを示したイメージです)
No.項目設定内容
1DFS レプリケーション
DFS 名前空間
どちらもチェックを入れる。場所は ファイル サービスと記憶域サービス ›› ファイル サービスおよび iSCSI サービス の下

[機能]の画面は既定のまま[次へ]、確認画面で[インストール]を押します。

役割と機能の追加ウィザード(インストールの進行状況)画面イメージ
1AD-1.hirotanoblog.local でインストールが正常に完了しました。 ファイル サービスと記憶域サービス  ファイル サービスおよび iSCSI サービス    DFS 名前空間    DFS レプリケーションリモート サーバー管理ツール  役割管理ツール    ファイル サービス ツール      DFS 管理ツール
図5 インストールの完了(実際の画面ではなく、表示のポイントを示したイメージです)
No.表示意味
1正常に完了しましたDFS 名前空間、DFS レプリケーション、DFS 管理ツールが追加された

同じ手順で、SRV-1 にも DFS を追加します。レプリケーションのメンバーになるサーバには、どちらも DFS レプリケーションの役割が必要です。

DFS名前空間

あらかじめ、AD-1 と SRV-1 に次の共有フォルダーとファイルを作っておきます。

サーバフォルダー(共有名)中のファイル
AD-1(東京本社)C:\営業データ_東京(\\ad-1\営業データ_東京)東京の営業データ
SRV-1(大阪支社)C:\営業データ_大阪(\\srv-1\営業データ_大阪)大阪の営業データ

名前空間を作る

\\ドメイン名\名前空間名 でアクセスできるよう、DFS 名前空間を作ります。AD-1 のサーバー マネージャーで ツール ›› DFS の管理 を開き、名前空間 を右クリック ›› 新しい名前空間 を選びます。新しい名前空間ウィザードで、次のとおり設定します。

新しい名前空間ウィザード画面イメージ
名前空間サーバー
1サーバーad-1
名前空間の名前と設定
2名前営業データ_全国
名前空間の種類
3種類◉ ドメイン ベースの名前空間○ スタンドアロンの名前空間
Windows Server 2008 モード☑ 有効にする
ドメイン ベースの名前空間のプレビュー\\hirotanoblog.local\営業データ_全国
スタンドアロンの名前空間のプレビュー\\ad-1\営業データ_全国
< 前へ次へ >キャンセル
図6 名前空間の設定(実際の画面ではなく、設定項目のポイントを示したイメージです)
No.項目設定内容
1サーバー名前空間をホストするサーバ(名前空間サーバー)。ここでは ad-1
2名前東京本社と大阪支社の営業データをまとめるので、営業データ_全国 とする
3種類ドメイン環境なので、既定で選ばれている「ドメイン ベースの名前空間」のまま

hirotanoblog.local のドメイン環境なので、ユーザーは \\hirotanoblog.local\営業データ_全国 にアクセスすることになります。

補足

ドメイン ベースの名前空間は、設定が Active Directory に保存され、パスにサーバ名が出てきません。名前空間サーバーを複数台にして可用性を上げたり、サーバを入れ替えたりしても、ユーザーが使うパスは変わりません。スタンドアロンの名前空間は、設定が名前空間サーバーのレジストリに保存され、パスは \\サーバ名\名前空間名 になります。Active Directory のない環境や、フェールオーバー クラスターで名前空間を冗長化したい場合に使います。

[次へ]を押すと、設定の確認画面が表示されます。

新しい名前空間ウィザード(設定の確認と名前空間の作成)画面イメージ
名前空間1  名前空間名: \\hirotanoblog.local\営業データ_全国  名前空間の種類: ドメイン (Windows Server 2008 モード)  名前空間サーバー: ad-1  ルート共有フォルダー: 存在しない場合は共有フォルダーが作成されます。2  名前空間共有フォルダーのローカル パス: C:\DFSRoots\営業データ_全国  名前空間共有フォルダーへのアクセス許可: すべてのユーザーは読み取り専用
図7 名前空間の設定の確認(実際の画面ではなく、表示のポイントを示したイメージです)
No.表示意味
1名前空間名/種類ユーザーが使うパスと、ドメイン ベース(Windows Server 2008 モード)であること
2ローカル パス名前空間のルートとして ad-1 に作られる共有フォルダー。ファイルはここに置かず、フォルダー ターゲットを紐付けて使う

[作成]を押し、[確認]の画面で「名前空間を作成します。」の状態が「成功」になったことを確かめて[閉じる]を押します。DFS の管理の 名前空間 の下に、\\hirotanoblog.local\営業データ_全国 が作られます。

名前空間への接続を確かめる

クライアントで Windows キー+R から \\hirotanoblog.local\営業データ_全国 を開くと、名前空間にアクセスできます。まだフォルダーを追加していないので、中身は空です。次の手順で、この名前空間に共有フォルダーを紐付けます。

エクスプローラー(クライアント)画面イメージ
1ネットワーク › hirotanoblog.local › 営業データ_全国   このフォルダーは空です。
図8 名前空間にアクセスした直後(実際の画面ではなく、表示のポイントを示したイメージです)
No.表示意味
1hirotanoblog.local › 営業データ_全国サーバ名ではなく、ドメイン名のパスで名前空間を開けている

名前空間にフォルダーを追加する

東京本社のフォルダーを追加する

DFS の管理で \\hirotanoblog.local\営業データ_全国 を右クリック ›› 新しいフォルダー を選びます。名前を入力し、[追加]でフォルダー ターゲットを指定します。

新しいフォルダー画面イメージ
1名前営業データ_東京本社
名前空間のプレビュー\\hirotanoblog.local\営業データ_全国\営業データ_東京本社
2フォルダー ターゲット\\AD-1\営業データ_東京
追加…編集…削除OKキャンセル
図9 東京本社のフォルダーを追加する(実際の画面ではなく、設定項目のポイントを示したイメージです)
No.項目設定内容
1名前名前空間の中で見せるフォルダー名。ここでは 営業データ_東京本社
2フォルダー ターゲット[追加]を押し、フォルダー ターゲットへのパスに \\AD-1\営業データ_東京 を入力して[OK]

[OK]を押すと、名前空間の下に「営業データ_東京本社」が登録されます。ここでは、名前空間のフォルダー名と実際の共有フォルダーの名前が別でもよいことを確かめるため、あえて名前の末尾に「本社」を付けています。

大阪支社のフォルダーを追加する

同じ手順で、大阪支社の共有フォルダーも追加します。こちらも名前の末尾に「支社」を付け、実際の共有フォルダーの名前と変えています。

新しいフォルダー画面イメージ
1名前営業データ_大阪支社
名前空間のプレビュー\\hirotanoblog.local\営業データ_全国\営業データ_大阪支社
2フォルダー ターゲット\\SRV-1\営業データ_大阪
追加…編集…削除OKキャンセル
図10 大阪支社のフォルダーを追加する(実際の画面ではなく、設定項目のポイントを示したイメージです)
No.項目設定内容
1名前営業データ_大阪支社
2フォルダー ターゲット\\SRV-1\営業データ_大阪
DFS の管理画面イメージ
▾ DFS の管理  ▾ 名前空間    ▾ \\hirotanoblog.local\営業データ_全国1        営業データ_大阪支社        営業データ_東京本社  › レプリケーション
図11 名前空間に追加した2つのフォルダー(実際の画面ではなく、表示のポイントを示したイメージです)
No.表示意味
1営業データ_大阪支社
営業データ_東京本社
名前空間の中に、2台のサーバの共有フォルダーがそろった

フォルダーへの接続を確かめる

クライアントからもう一度 \\hirotanoblog.local\営業データ_全国 を開くと、名前空間に追加したフォルダーが、設定した名前(「本社」「支社」付き)で表示されます。アイコンには、ショートカットのような矢印が付きます。

エクスプローラー(クライアント)画面イメージ
ネットワーク › hirotanoblog.local › 営業データ_全国1  営業データ_大阪支社  営業データ_東京本社 ネットワーク › hirotanoblog.local › 営業データ_全国 › 営業データ_東京本社2  東京の営業データ ネットワーク › hirotanoblog.local › 営業データ_全国 › 営業データ_大阪支社3  大阪の営業データ
図12 名前空間から2台の共有フォルダーを開く(実際の画面ではなく、表示のポイントを示したイメージです)
No.表示意味
1営業データ_大阪支社/東京本社名前空間のフォルダー。実際の共有フォルダーとは別の名前で見せられる
2東京の営業データAD-1 の \\AD-1\営業データ_東京 にあるファイル
3大阪の営業データSRV-1 の \\SRV-1\営業データ_大阪 にあるファイル

ユーザーはサーバ名を意識せずに、1つのパスから東京本社と大阪支社の両方のファイルを参照できるようになりました。

DFSレプリケーション

次に、東京本社の「営業データ_東京」を大阪支社の SRV-1 にレプリケーションします。東京本社の AD-1 で設定します。

レプリケーション グループを作る

DFS の管理で レプリケーション を右クリック ›› 新しいレプリケーション グループ を選びます。新しいレプリケーション グループ ウィザードで、種類、名前、メンバー、トポロジを設定します。

新しいレプリケーション グループ ウィザード画面イメージ
レプリケーション グループの種類
1種類◉ 汎用レプリケーション グループ○ データ収集用のレプリケーション グループ
名前およびドメイン
2レプリケーション グループの名前営業データ_東京本社レプリケーション
ドメインhirotanoblog.local
レプリケーション グループのメンバー
3メンバー
サーバードメイン
AD-1hirotanoblog.local
SRV-1hirotanoblog.local
トポロジの選択
ハブおよびスポーク○(3つ以上のメンバーが必要なため選べない)
4フル メッシュ◉ 各メンバーが他のすべてのメンバーとレプリケートする
トポロジなし○
< 前へ次へ >キャンセル
図13 レプリケーション グループの種類・名前・メンバー・トポロジ(実際の画面ではなく、設定項目のポイントを示したイメージです)
No.項目設定内容
1種類汎用レプリケーション グループ。データ収集用は、支社のデータを本社に集めてバックアップする用途の種類
2名前任意の名前。ここでは 営業データ_東京本社レプリケーション
3メンバー[追加]を押し、コンピューターの選択で AD-1; SRV-1 を入力して[OK]。2台が登録されたことを確かめる
4トポロジ2台の間のレプリケーションなので、フル メッシュを選ぶ。ハブおよびスポークは、メンバーが3台以上のときに選べる
補足

フル メッシュは、すべてのメンバーが互いにレプリケートするトポロジです。ウィザードの説明にあるとおり、メンバーが10台以下の場合に向いています。メンバーが多い場合や、本社(ハブ)と各支社(スポーク)の間だけで複製したい場合は、ハブおよびスポークを使います。

スケジュールと帯域幅を決める

[レプリケーション グループのスケジュールおよび帯域幅]の画面で、レプリケーションする時間帯と使う帯域幅を指定します。帯域を制限せず、常時レプリケートする場合は「指定した帯域幅を使用して継続的にレプリケートする」を選び、帯域幅を「最大」にします。

新しいレプリケーション グループ ウィザード(スケジュールおよび帯域幅)画面イメージ
1指定した帯域幅を使用して継続的にレプリケートする◉ 帯域幅 最大
帯域幅の選択肢16 Kbps、64 Kbps、128 Kbps、256 Kbps、512 Kbps、1 Mbps、2 Mbps、4 Mbps、8 Mbps、16 Mbps、32 Mbps、64 Mbps、128 Mbps、256 Mbps、最大
2指定した日時の間レプリケートする○ スケジュールの編集…
< 前へ次へ >キャンセル
図14 スケジュールと帯域幅の指定(実際の画面ではなく、設定項目のポイントを示したイメージです)
No.項目設定内容
1継続的にレプリケートする常時レプリケートする。帯域を制限する場合は、プルダウンから帯域幅を選ぶ(この記事では「最大」)
2指定した日時の間レプリケートするリアルタイムに複製する必要がない場合に、時間帯を決めてレプリケートする。[スケジュールの編集]で時間帯を指定する

たとえば 0:00〜5:00 の間だけレプリケーションしたい場合は、[スケジュールの編集]で 0〜5 時の枠を選び、帯域幅使用率を「レプリケーションなし」から「最大」(または任意の帯域幅)に変えます。

スケジュールの編集画面イメージ
基本スケジュール受信側メンバーのローカル タイム
1時間帯
0〜66〜1212〜1818〜24
日〜土
2帯域幅使用率最大
詳細 >>OKキャンセル
図15 0:00〜5:00 だけレプリケートするスケジュール(実際の画面ではなく、設定項目のポイントを示したイメージです)
No.項目設定内容
1時間帯全曜日の 0〜5 時の枠を選ぶ(紺の枠)。1マスが1時間
2帯域幅使用率選んだ枠の帯域幅。既定の「レプリケーションなし」から「最大」に変える

帯域とスケジュールを決めたら[OK]、[次へ]を押します。この記事の検証では、継続的にレプリケートする設定(帯域幅:最大)で進めています。

プライマリ メンバーとフォルダーを指定する

[プライマリ メンバー]で、レプリケートするデータを持っているサーバを選びます。初回のレプリケーションでは、プライマリ メンバーにあるデータが基準になり、他のメンバーに複製されます。ここでは AD-1 のデータを SRV-1 に複製するので、AD-1 を選びます。

続けて[レプリケートするフォルダー]で[追加]を押し、AD-1 側のローカル パスを指定します。

新しいレプリケーション グループ ウィザード画面イメージ
プライマリ メンバー
1プライマリ メンバーAD-1
レプリケートするフォルダーの追加(メンバー:AD-1)
2レプリケートするフォルダーのローカル パスC:\営業データ_東京
名前◉ パスに応じた名前を使用:営業データ_東京
他のメンバーにおける 営業データ_東京 のローカル パス
3SRV-1(編集)○ 無効◉ 有効
フォルダーのローカル パスC:\営業データ_東京_レプリケーション
読み取り専用にする☐
< 前へ次へ >キャンセル
図16 プライマリ メンバーとレプリケートするフォルダー(実際の画面ではなく、設定項目のポイントを示したイメージです)
No.項目設定内容
1プライマリ メンバーAD-1。初回のレプリケーションの基準になるメンバー
2ローカル パスAD-1 側でレプリケートするフォルダー C:\営業データ_東京。[OK]を押すと、レプリケート フォルダーの一覧に登録される
3SRV-1 の設定最初は ローカル パス が〈未設定〉、メンバーシップが無効になっている。[編集]でメンバーシップの状態を有効にし、ローカル パスを C:\営業データ_東京_レプリケーション にする

SRV-1 にまだないパスを指定したので、[OK]を押すと「指定したパスがサーバー上に作成されます 続行しますか?」と確認されます。[はい]を押すと、メンバーの詳細に SRV-1 のローカル パスが登録され、メンバーシップが有効になります。[次へ]を押します。

レプリケーション グループを作成する

設定の確認画面で、内容を確かめて[作成]を押します。

新しいレプリケーション グループ ウィザード(設定の確認)画面イメージ
レプリケーション グループ名:    営業データ_東京本社レプリケーションレプリケーション グループのドメイン:    hirotanoblog.localレプリケーション グループ メンバー (2):    AD-1    SRV-11トポロジの種類:    フル メッシュ2接続の一覧 (2):    SRV-1 -> AD-1    AD-1 -> SRV-1既定の接続スケジュール:    最大 帯域幅で継続してレプリケート
図17 レプリケーション グループの設定の確認(実際の画面ではなく、表示のポイントを示したイメージです)
No.表示意味
1フル メッシュ選んだトポロジ
2接続の一覧 (2)AD-1 から SRV-1、SRV-1 から AD-1 の両方向の接続が作られる
新しいレプリケーション グループ ウィザード(確認)画面イメージ
タスク状態
1 レプリケーション グループの作成成功
メンバーの作成成功
レプリケート フォルダーへのアクセス許可の設定成功
レプリケート フォルダーの作成成功
メンバーシップ オブジェクトの作成成功
接続の作成成功
図18 レプリケーション グループの作成結果(実際の画面ではなく、表示のポイントを示したイメージです)
No.表示意味
1すべて 成功(緑)レプリケーション グループ、メンバー、フォルダー、接続がすべて作られた

[閉じる]を押すと、「レプリケーションの遅延」のメッセージが表示されます。メンバーが Active Directory から構成を取得するまでレプリケーションは始まらず、かかる時間は Active Directory のレプリケーションとポーリングの間隔によって変わる、という内容です。[OK]を押します。

DFS の管理(営業データ_東京本社レプリケーション)画面イメージ
レプリケーション ›› 営業データ_東京本社レプリケーション(メンバーシップ タブ)
ローカル パスメンバーシップメンバーステージング
1C:\営業データ_東京有効AD-14.00 GB
C:\営業データ_東京_レプリケーション有効SRV-14.00 GB
図19 作成したレプリケーション グループ(実際の画面ではなく、表示のポイントを示したイメージです)
No.表示意味
12行のメンバーシップAD-1 と SRV-1 のフォルダーがどちらも有効。ステージングのクォータはどちらも 4.00 GB

DFS の管理の レプリケーション の下には、作成したグループのほかに「Domain System Volume」も表示されています。これはドメイン コントローラーの SYSVOL を複製するためのレプリケーション グループで、AD-1 がドメイン コントローラーのため表示されています。

動作確認

SRV-1 のローカル ディスクを見ると、「営業データ_東京_レプリケーション」というフォルダーが作られています。中を開くと、AD-1 の「営業データ_東京」にあるファイルがレプリケートされています。

エクスプローラー(SRV-1)画面イメージ
名前(PC › Windows (C:))更新日時種類
営業データ_大阪2022/02/13 23:17ファイル フォルダー
1営業データ_東京_レプリケーション2022/02/14 0:08ファイル フォルダー
PC › Windows (C:) › 営業データ_東京_レプリケーション2  東京の営業データ
図20 SRV-1 にレプリケートされたフォルダー(実際の画面ではなく、表示のポイントを示したイメージです)
No.表示意味
1営業データ_東京_レプリケーションSTEP 5 で指定した SRV-1 側のフォルダーが作られた
2東京の営業データAD-1 のファイルが SRV-1 に複製された
応用

この記事では、レプリケートしたフォルダーを名前空間には追加していません。SRV-1 側のフォルダーも共有し、名前空間の「営業データ_東京本社」に2つめのフォルダー ターゲットとして追加すると、1つのパスの先に同じ内容のフォルダーが2台分並びます。クライアントは自分のサイトのサーバを優先して紹介されるので、片方のサーバが止まってもアクセスを続けられる構成になります。

ステージング フォルダーのクォータ

レプリケート対象のフォルダーには、DfsrPrivate という隠しフォルダーが作られ、その中に Staging などのフォルダーができます。

エクスプローラー(AD-1)画面イメージ
PC › Windows (C:) › 営業データ_東京 › DfsrPrivate  ConflictAndDeleted  2022/02/14 3:08  ファイル フォルダー  Deleted             2022/02/14 3:08  ファイル フォルダー  Installing          2022/02/14 3:08  ファイル フォルダー1  Staging             2022/02/14 3:08  ファイル フォルダー
図21 DfsrPrivate フォルダーの中身(実際の画面ではなく、表示のポイントを示したイメージです)
No.表示意味
1Stagingレプリケートするファイルを、送信前に一時的に置いておくフォルダー

DFS レプリケーションでは、ある程度の大きさ以上のファイルは、このステージング フォルダーで送る準備をしてから他のメンバーに送られます。ステージング フォルダーには容量の上限(クォータ)があり、既定は 4096 MB(4 GB)です。クォータが小さすぎると、古いステージング ファイルの削除と作り直しが繰り返されてレプリケーションが遅くなったり、大きなファイルがレプリケートされず、メンバー間で内容がずれたりすることがあります。

クォータの目安は、レプリケートするフォルダーの中で大きい順に32個のファイルの合計サイズ以上です。大きなファイルを扱うフォルダーでは、この目安に合わせてクォータを増やします。初回のレプリケーションはステージング フォルダーを多く使うので、ディスクに余裕があれば初回だけ大きめにしておくのも効果的です。

クォータは、レプリケーション グループのメンバーシップ タブで メンバーの行を右クリック ›› プロパティ を選び、[ステージング]タブで変更します。

SRV-1 (営業データ_東京) のプロパティ画面イメージ
[ステージング]タブ
ステージング パスC:\営業データ_東京_レプリケーション\DfsrPrivate\Stagi…
1クォータ (MB)4096
参照…既定のパスOKキャンセル適用
図22 ステージング フォルダーのクォータ(実際の画面ではなく、設定項目のポイントを示したイメージです)
No.項目設定内容
1クォータ (MB)ステージング フォルダーの上限。既定は 4096 MB。メンバーごとに設定する

ステージング フォルダーの容量が足りているかは、DFS Replication のイベント ログで確かめられます。容量が上限を超えるとイベント ID 4208(警告)が記録され、大きなファイルがレプリケートされない可能性があることが示されます。

まとめ

DFS 名前空間で共有フォルダーへのパスを1つにまとめ、DFS レプリケーションでフォルダーの内容をサーバ間で複製しました。2つの機能は単独でも使え、組み合わせると、1つのパスの先に複数台のサーバを並べられます。

機能設定したことポイント
DFS 名前空間ドメイン ベースの名前空間 \\hirotanoblog.local\営業データ_全国 を作り、2台の共有フォルダーをフォルダー ターゲットとして追加ユーザーはサーバ名を意識せずにアクセスできる。名前空間のフォルダー名は共有名と変えてもよい
DFS レプリケーションレプリケーション グループ(フル メッシュ)で、AD-1 の C:\営業データ_東京 を SRV-1 に複製初回はプライマリ メンバーが基準。スケジュールと帯域幅で WAN の使い方を調整できる
ステージングクォータは既定の 4096 MB大きい順に32個のファイルの合計以上を目安に増やす

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