【Windows Server 2019】Active Directory ユーザ追加と端末のドメイン参加

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Active Directory を構築したら、次はユーザーを登録し、端末をドメインに参加させます。この記事では、Windows Server 2019 の Active Directory に OU(組織単位)とユーザー yamada を作り、Windows 10 Pro の端末をドメインに参加させて、yamada でサインインするまでの手順を確認します。

Active Directory のインストール手順は、次の記事で説明しています。

>> 参考:【Windows Server 2019】Active Directoryのインストール手順

この記事でわかること
  1. 最初からあるコンテナーと、自分で作る OU(組織単位)の違い
  2. OU とユーザーを作る手順
  3. Windows 10 の端末をドメインに参加させ、ドメインユーザーでサインインする手順
  4. 参加したコンピューターを OU に移し、不要になったローカルユーザーを削除する手順

OU の設定

まず、OU(Organizational Unit:組織単位)を作ります。OU には、グループ ポリシーをリンクしたり、管理を委任したりできます。ユーザーやコンピューターを部署や役割ごとの OU に分けておくと、まとめて管理できます。

Active Directory ユーザーとコンピューターを開く

ドメインコントローラーで、サーバーマネージャー ›› ツール ›› Active Directory ユーザーとコンピューター をクリックします。ドメイン(hirotanoblog.local)の下には、最初からいくつかのオブジェクトが用意されています。

Active Directory ユーザーとコンピューター画面イメージ
Active Directory ユーザーとコンピューター└ hirotanoblog.local   ├ Builtin   ├ Computers   ├ Domain Controllers   ├ ForeignSecurityPrincipals   ├ Managed Service Accounts   └ Users
図1 ドメインの下に、最初から用意されているコンテナーと OU が並ぶ(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

このうち、Builtin、Computers、Users などはコンテナーで、OU ではありません。最初からある OU は Domain Controllers だけです。コンテナーには OU と違ってグループ ポリシーをリンクできないので、ポリシーで管理したいユーザーやコンピューターは、自分で作った OU に入れます。

hirotanoblog.local Builtinコンテナー Computersコンテナー Usersコンテナー Domain ControllersOU 最初からあるもの システム管理者OU ユーザOU コンピュータOU 営業部OU ユーザOU コンピュータOU 今回作る OU グループ ポリシーは OU にリンクできるが、Users や Computers などのコンテナーにはリンクできない
図2 最初からあるコンテナーと、今回作る OU

OU を作る

ドメイン(hirotanoblog.local)を右クリックし、新規作成 ›› 組織単位 (OU) をクリックします。今回は「システム管理者」という名前の OU を作ります。

新しいオブジェクト – 組織単位 (OU)画面イメージ
作成先hirotanoblog.local/
1名前システム管理者
間違って削除されないようコンテナーを保護する(P)✓
OKキャンセル
図3 名前に「システム管理者」と入力する(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

[間違って削除されないようコンテナーを保護する]は、既定でチェックが入っています。チェックが入っていると、この OU を削除したり移動したりするときに、先にこの保護を外す必要があります。

OU の中に OU を作る

OU の中に、さらに OU を作れます。システム管理者を右クリックして、ユーザとコンピュータという OU を作ります。同じように営業部という OU も作り、その下にユーザとコンピュータの OU を作ります。

Active Directory ユーザーとコンピューター画面イメージ
└ hirotanoblog.local   ├ Builtin   ├ Computers   ├ Domain Controllers   ├ ForeignSecurityPrincipals   ├ Managed Service Accounts   ├ Users1   ├ システム管理者   │  ├ コンピュータ   │  └ ユーザ2   └ 営業部      ├ コンピュータ      └ ユーザ
図4 システム管理者と営業部の下に、それぞれユーザとコンピュータの OU を作った(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

ユーザーの設定

システム管理者のユーザーとして、yamada(山田 一郎)を追加します。

ユーザーの情報を入力する

システム管理者の下のユーザ OU を右クリックし、新規作成 ›› ユーザー をクリックします。姓名とユーザー ログオン名を入力して、[次へ]をクリックします。

新しいオブジェクト – ユーザー画面イメージ
作成先hirotanoblog.local/システム管理者/ユーザ
姓山田
名一郎
フル ネーム山田 一郎
1ユーザー ログオン名yamada @hirotanoblog.local
ユーザー ログオン名(Windows 2000 より前)HIROTANOBLOG¥ yamada
< 戻る(B)次へ(N) >キャンセル
図5 ユーザー yamada(山田 一郎)の情報を入力する(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

パスワードを設定する

パスワードを入力します。今回は検証のため、[パスワードを無期限にする]にチェックを入れて、[次へ]をクリックします。

新しいオブジェクト – ユーザー画面イメージ
作成先hirotanoblog.local/システム管理者/ユーザ
パスワード(伏せています)
パスワードの確認入力(伏せています)
次回ログオン時にパスワード変更が必要(M)
パスワードを変更できない(S)
1パスワードを無期限にする(W)✓
アカウントは無効(O)
< 戻る(B)次へ(N) >キャンセル
図6 検証のため、パスワードを無期限にする(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)
パスワードの設定は検証用

[パスワードを無期限にする]は、検証の手間を減らすための設定です。実際の運用では、組織のパスワードの方針に合わせて設定してください。

内容を確かめて作成する

確認の画面が表示されるので、[完了]をクリックします。

新しいオブジェクト – ユーザー画面イメージ
フル ネーム: 山田 一郎
ユーザー ログオン名: yamada@hirotanoblog.local
パスワードを無期限にする
< 戻る(B)完了キャンセル
図7 入力した内容を確かめて[完了]をクリックする(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

ユーザ OU に、ユーザー yamada(山田 一郎)が作られました。

Active Directory ユーザーとコンピューター画面イメージ
hirotanoblog.local ›› システム管理者 ›› ユーザ
名前種類
1山田 一郎ユーザー
図8 ユーザ OU に 山田 一郎 が作られた(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

端末のドメイン参加

Windows 10 Pro の端末を、ワークグループからドメインに参加させます。端末のホスト名は Win10-1 で、DNS サーバーにはドメインコントローラー(192.168.212.152)を指定しています。

Win10-1 Windows 10 Pro DNS:192.168.212.152 AD-1 ドメインコントローラー (DNS サーバーを兼ねる) 1 DNS でドメインコントローラーを探す 2 権限のあるアカウントで認証する Computers に WIN10-1 3 コンピューター アカウントを作る 4 再起動したあと、ドメインユーザー HIROTANOBLOG¥yamada でサインインする ドメイン参加の流れ
図9 ドメインに参加するときの流れ

端末は、DNS を使ってドメインコントローラーを探します。そのため、DNS サーバーには、ドメインの名前を解決できるサーバー(今回はドメインコントローラー)を指定しておく必要があります。

Windows 10 のサポートについて

検証に使った Windows 10 は、2025年10月14日にサポートが終了しました。いまから同じ手順を試す場合は、Windows 11 Pro などのドメインに参加できるエディションを使ってください。

ネットワークの設定と名前解決を確かめる

Win10-1 で ipconfig /all を実行し、DNS サーバーがドメインコントローラーになっていることを確かめます。

コマンド プロンプト(Win10-1 の ipconfig /all の主な項目)画面イメージ
1ホスト名Win10-1
IPv4 アドレス192.168.212.153(優先)
サブネット マスク255.255.255.0
デフォルト ゲートウェイ192.168.212.2
DHCP サーバー192.168.212.254
2DNS サーバー192.168.212.152
接続固有の DNS サフィックスlocaldomain
図10 Win10-1 の DNS サーバーはドメインコントローラー(192.168.212.152)(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです。物理アドレスなどは省いています)

名前解決の確認として、ドメインコントローラーに名前で ping を実行します。

コマンド プロンプト(ping ad-1 の結果)画面イメージ
1AD-1 [192.168.212.152]に ping を送信しています 32 バイトのデータ:192.168.212.152 からの応答: バイト数 =32 時間 <1ms TTL=128192.168.212.152 からの応答: バイト数 =32 時間 <1ms TTL=128192.168.212.152 からの応答: バイト数 =32 時間 <1ms TTL=128192.168.212.152 からの応答: バイト数 =32 時間 <1ms TTL=128
図11 名前(ad-1)でドメインコントローラーに届く(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

ad-1 が 192.168.212.152 に解決され、応答が返ってきています(送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失))。

システムのプロパティを開く

コントロール パネル ›› システムとセキュリティ ›› システム ›› 設定の変更 をクリックします。いまはワークグループ(WORKGROUP)に入っているので、[変更]をクリックします。

システムのプロパティ画面イメージ
コンピューター名
フル コンピューター名Win10-1
ワークグループWORKGROUP
変更(C)…
図12 いまはワークグループに入っている(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

ドメイン名を入力する

[ドメイン]を選び、ドメイン名 hirotanoblog.local を入力して[OK]をクリックします。

コンピューター名/ドメイン名の変更画面イメージ
コンピューター名Win10-1
1所属するグループ◉ ドメイン:hirotanoblog.local
OKキャンセル
図13 ドメインに hirotanoblog.local を入力する(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

ドメインの管理者で認証する

ユーザー名とパスワードを求められるので、ドメインに参加させる権限のあるアカウント(今回はドメインの Administrator)を入力します。

Windows セキュリティ画面イメージ
ドメインに参加するためのアクセス許可のあるアカウントの名前とパスワードを入力してください。
1ユーザー名Administrator
パスワード(伏せています)
OKキャンセル
図14 ドメインに参加できる権限のあるアカウントで認証する(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

再起動する

認証に成功すると、ドメインへようこそというメッセージが表示されます。[OK]をクリックすると再起動を求められるので、[OK]をクリックし、端末を再起動します。

コンピューター名/ドメイン名の変更画面イメージ
1hirotanoblog.local ドメインへようこそ。
OK
これらの変更を適用するには、お使いのコンピューターを再起動する必要があります
再起動する前に、開いているファイルを保存して、すべてのプログラムを閉じてください。
OK
図15 参加できたというメッセージのあと、再起動を求められる(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

ドメインユーザーでサインインする

再起動したあとは、ローカルユーザーではなくドメインユーザーでサインインするので、サインイン画面で[他のユーザー]をクリックします。サインイン先が HIROTANOBLOG であることを確かめて、ドメインユーザー yamada でサインインします。

サインイン画面(他のユーザー)画面イメージ
1ユーザー名yamada
パスワード(伏せています)
2サインイン先HIROTANOBLOG
図16 サインイン先が HIROTANOBLOG であることを確かめて yamada でサインインする(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

しばらくすると、サインインできます。

コンピューターを OU に移す

ドメインコントローラーで、サーバーマネージャー ›› ツール ›› Active Directory ユーザーとコンピューター を開きます。Computers コンテナーに、WIN10-1 が登録されています。これで、ドメインに参加できたことがわかります。

Active Directory ユーザーとコンピューター画面イメージ
hirotanoblog.local ›› Computers
名前種類
1WIN10-1コンピューター
図17 Computers コンテナーに WIN10-1 が登録された(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

画面からドメインに参加させたコンピューターは、既定ではこの Computers コンテナーに登録されます。Computers コンテナーにはグループ ポリシーをリンクできないので、WIN10-1 をシステム管理者のコンピュータ OU に移します。

WIN10-1 を右クリックして 切り取り をクリックし、システム管理者の下のコンピュータ OU を右クリックして 貼り付け をクリックします。警告が表示されるので、[はい]をクリックします。

Active Directory ドメイン サービス画面イメージ
Active Directory ドメイン サービスでオブジェクトを移動すると、既存のシステムがデザインどおりに動作しなくなる可能性があります。たとえば、組織単位 (OU) を移動することにより、その OU 内のアカウントへのグループ ポリシーの適用方法に影響を及ぼす場合があります。
このオブジェクトを移動しますか?
☐ このスナップインが開かれている間はこの警告を表示しない(D)
はい(Y)いいえ(N)
図18 移動の警告が出るので[はい]をクリックする(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

システム管理者の下のコンピュータ OU に、WIN10-1 が移りました。

ローカルユーザーの削除

WIN10-1 には、ドメインユーザーでサインインするようになりました。セキュリティの観点から、使わなくなったローカルユーザー yamada を削除します。

WIN10-1 にドメインの Administrator でサインインし、コントロール パネル ›› ユーザー アカウント ›› ユーザー アカウント ›› ユーザー アカウントの管理 をクリックします。ドメインが WIN10-1 になっている yamada(ローカルユーザー)を選び、[削除]をクリックします。

ユーザー アカウント画面イメージ
ユーザー名ドメイングループ
1yamadaWIN10-1Administrators
削除(R)
図19 ドメインが WIN10-1 の yamada(ローカル ユーザー)を選んで削除する(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです。今回の操作に関係する行だけを示しています)

確認のメッセージが表示されるので、[はい]をクリックします。

ユーザー アカウント画面イメージ
このコンピューターのユーザー一覧から WIN10-1¥yamada を削除します。今後、WIN10-1¥yamada はこのコンピューターを使うことができなくなります。
WIN10-1¥yamada を削除しますか?
はい(Y)いいえ(N)
図20 確認のメッセージで[はい]をクリックする(実際の画面ではなく、表示内容のポイントを示したイメージです)

これで、ローカルユーザー yamada が削除されました。ドメインユーザーの HIROTANOBLOG¥yamada は、そのまま使えます。

まとめ

項目内容
OUグループ ポリシーのリンクや管理の委任ができる単位。Users や Computers はコンテナーで、グループ ポリシーをリンクできない
ユーザーの作成OU を右クリックし 新規作成 ›› ユーザー
ドメイン参加の前提端末の DNS サーバーに、ドメインの名前を解決できるサーバー(ドメインコントローラー)を指定する
ドメイン参加システムのプロパティ ›› 変更 でドメイン名を入力し、権限のあるアカウントで認証して再起動する
参加したあとComputers コンテナーに登録されたコンピューターを OU に移し、不要なローカルユーザーを削除する

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