【Windows 10】ユーザープロファイルの概要

Windows 10では、各ユーザーが使用するデータや設定がユーザープロファイルとして、ユーザーごとに保存されています。この記事では、Windows10のユーザープロファイルについて、説明していきます。

この記事では、ローカルプロファイルの説明となります。移動ユーザプロファイルについては、下記の記事を参考にしてください。

>> 参考記事 :【AD GPO】移動ユーザープロファイルの設定と動作確認

ユーザープロファイルとは

ユーザープロファイルは、Windows 10で各ユーザーが使用するデータや設定が保存されています。

たとえば、デスクトップやドキュメントフォルダの中のファイルや、デスクトップの見た目などWindowsの設定が含まれます。

例えば、ユーザ名「takahashis(高橋三郎)」でコンピューターへログオンしたとします。

「C:\Users」フォルダにそのコンピューターにログオンしたユーザ毎のフォルダーがあり、その中にユーザープロファイルの情報があります。

ユーザー「takahashis」の中身を見ると、「デスクトップ」や「ドキュメント」などのフォルダーが確認できます。これがユーザープロファイルで保存されているデータです。

ユーザー「takahashis」は、自分のデータは参照できますが、他のユーザのデータはもちろん参照できません。

例えば、ユーザー「hirotano」のデータを参照しようとすると、アクセスする権限がなく、資格情報を求められます。

上記のように、「C:\Users\<ユーザ名>」フォルダから、自身のユーザーのデータを参照することもできますが、「ファイル名を指定して実行」から「%USERPROFILE%」と入力し、OKをクリックしても、確認することができます。

下記のように、ユーザ「takahashis(高橋三郎)」のユーザプロファイルのデータが確認できます。

ユーザプロファイルには、ユーザ毎のデータだけでなく、ユーザ固有の設定も保存されています。

これは、「NTUSER.DAT」というファイルに格納されています。このファイルは隠しファイルのため、デフォルトでは見えません。

エクスプローラの「表示」より、「隠しファイル」にチェックをいれることで、「NTUSER.DAT」が表示されます。

このファイルは、「HKEY_CURRENT_USER」レジストリのハイブファイルです。この中に、ユーザ固有のWindowsやアプリケーションの設定が格納されています。

ユーザープロファイルの中でも特に重要なファイルで、このファイルを削除してしまうと、ユーザープロファイルに保存されているデータが破損してしまいます。

通常、このファイルは隠しファイルのため、直接アクセスすることはありませんが、上記のように、隠しファイルを表示することもできます。

ユーザープロファイルは、家族やチーム内などで、複数のユーザーが1台のコンピュータを共有しながら、それぞれの設定やファイルを分離することができます。

つまり、各ユーザーは、他のユーザーの設定やファイルに干渉することなく、デスクトップをカスタマイズしたり、独自のアプリケーションをインストールしたり、ファイルを保存したりすることができます。

また、ユーザープロファイルは、ログインパスワードで個人データを保護することができるため、セキュリティの面でも安心です。

ただし、管理者権限のユーザであれば、各ユーザのデータにアクセスすることができ、不要になったユーザプロファイルを削除することができます。