A10 Thunder(vThunder、ACOS 5.2.0)で、構成のバックアップとリストア、障害時にサポートへ送る情報(techsupport とサポート用ログ)の取得を、GUI で行う手順をまとめます。
構成を元に戻すには、show running-config のテキストを控えておくだけでは足りず、GUI で取得する圧縮形式のバックアップファイルが必要です。構成を変えたときは、そのたびにバックアップを取っておくことをお勧めします。
- 構成のバックアップをローカル(端末)とリモート(FTP など)に取る方法
- バックアップファイルから構成をリストアする方法
- サポート向けの techsupport を取得する方法
- 詳しい解析用のサポート用ログを取得する方法
取得するファイルの全体像
この記事で扱うファイルは3種類です。System Backup は構成を戻すリストアに使い、Showtech と Log Backup は障害時にサポートへ問い合わせるときに使います。
| ファイル | GUI の場所 | ファイル名の例 | 用途 |
|---|---|---|---|
| System Backup | System ›› Maintenance ›› Backup ›› System | vthunder_backup_system_ | リストア |
| Showtech | 画面右上の Showtech アイコン | showtech_file_ | サポートへの問い合わせ |
| Log Backup | System ›› Maintenance ›› Backup ›› Log | vThunder_backup_log_ | サポートへの問い合わせ(詳しい解析) |
バックアップ
この記事の画面は、実際の画面ではなく、検証時の画面から設定する項目(見るポイント)を抜き出して描いたイメージです。バージョンによって、項目の並びや表記は変わります。
ローカル(端末)にバックアップする
よく使うのは、GUI を開いている端末のローカルディスクにバックアップファイルを保存する方法です。System ›› Maintenance ›› Backup ›› System を開きます。Local or Remote で Local を選び、Backup をクリックします。
| 1Local or Remote | ◉ Local○ Remote |
| Backup is in progress. Please wait a few minutes… |
| No. | 項目 | 設定内容 |
|---|---|---|
| 1 | Local or Remote | 保存先。Local は GUI を開いている端末に保存します。 |
| 2 | Backup | バックアップを始めます。処理中のメッセージが出たあと、ブラウザがファイルを自動でダウンロードします。 |
ダウンロードされる vthunder_backup_system_20211205-17-32-07.tar.gz のような圧縮ファイルが、バックアップファイルです。解凍してみると、show running-config で見るような設定ファイル1つではなく、フォルダの中に設定ファイルや証明書など、リストアに必要なファイルがまとめて入っています。
- 機器のリストアには、
show running-configのテキストではなく、このバックアップファイルを使います。running-config のテキストには、証明書のファイルなどが含まれないためです。 - バックアップファイルには証明書などの機密性の高い情報も入ります。保存先のアクセス権に注意し、取得日と変更内容がわかる名前で管理しておくと、戻したい時点を選びやすくなります。
リモートのサーバにバックアップする
Local or Remote で Remote を選ぶと、端末ではなく、TFTP、FTP、SCP、SFTP のいずれかでサーバにバックアップを保存できます。たとえば FTP を選ぶと、FTP サーバの情報を入力する欄が出るので、必要な情報を入れて Backup をクリックします。
| 1Local or Remote | ○ Local◉ Remote |
| 2Use Management Port | ○ Enable◉ Disable |
| 3Protocol | FTP |
| Host | (伏せています) |
| Port | |
| Location | Path/To/FileName |
| User | |
| Password |
| No. | 項目 | 設定内容 |
|---|---|---|
| 1 | Local or Remote | Remote を選びます。 |
| 2 | Use Management Port | Enable にすると、管理ポートを送信元にしてサーバへ送ります。管理ポートの先にバックアップ用のサーバがある場合に使います。 |
| 3 | Protocol/Host/Port/Location/User/Password | 転送のプロトコル(TFTP、FTP、SCP、SFTP)と、サーバのアドレス、ポート番号、保存先のパスとファイル名、ログインのユーザーとパスワードを入れます。 |
| 4 | Backup | サーバへのバックアップを始めます。 |
なお、Backup の下には Periodic Backup のタブもあり、バックアップを定期的に取る設定ができます。
リストア
バックアップファイルからリストアする
取得したバックアップファイルを使って、GUI から構成をリストアします。ここでは、端末のローカルディスクに保存したバックアップファイルを使います。System ›› Maintenance ›› Restore を開きます。
Restore From で Local を選び、Reboot にチェックを入れます。ファイルを選択 でバックアップファイルを選んで、Restore をクリックします。
| 1Restore From | ◉ Local○ Remote |
| 2Reboot | ☑ |
| 3File Name | ファイルを選択 vThunder…6-29.tar.gz |
| No. | 項目 | 設定内容 |
|---|---|---|
| 1 | Restore From | バックアップファイルの場所。端末にあるファイルを使うので Local を選びます。 |
| 2 | Reboot | チェックを入れると、リストアのあと自動で再起動し、リストアした構成で起動します。 |
| 3 | File Name | ファイルを選択 で、STEP 1 で取得したバックアップファイル(.tar.gz)を選びます。 |
| 4 | Restore | リストアを始めます。 |
Restore をクリックすると、リストア中であることを示すメッセージが出ます。続いて再起動に入り、GUI には接続できなくなります。しばらく待つと vThunder が起動し、ログイン画面に戻ってリストアが終わります。
| System is now restoring, please wait several minutes… |
| GUI Is Not Available GUI is currently unavailable. You will be redirected to the login page when the system is available again. Or you can click Exit and try again later. Restarting |
| No. | 表示 | 意味 |
|---|---|---|
| 1 | System is now restoring… | バックアップファイルを読み込んで、構成を戻しています。 |
| 2 | GUI Is Not Available/Restarting | 再起動中のため、GUI が使えない状態です。起動が終わると、自動でログイン画面に戻ります。 |
リストアは再起動を伴うので、その間は負荷分散の通信が止まります。運用中の機器でリストアする場合は、作業時間を確保してから行います。
サポート向け情報
A10 のサポートに問い合わせるときに使う情報には、techsupport とサポート用ログの2種類があります。どちらも GUI から取得できます。
techsupport を取得する
画面右上のツールバーにある浮き輪の形のアイコン(マウスを重ねると Showtech と表示されます)が、techsupport を取得するボタンです。クリックすると、showtech_file_20220104-00-54-05.gz のような圧縮ファイルが自動でダウンロードされます。中身は、CLI の show techsupport で得られる techsupport の情報です。
サポート用ログを取得する
show log で見るログよりも詳しい解析に使えるログ一式を、ファイルで取得できます。System ›› Maintenance ›› Backup ›› Log を開き、Local or Remote で Local を選んで Backup をクリックします。
| 1Local or Remote | ◉ Local○ Remote |
| 2Stats Data | ☐ |
| Expedite | ☐ |
| 3Backup Logs From | ◉ all logs○ most recent day ○ most recent week○ most recent month ○ <1-31> specify number of days |
| No. | 項目 | 設定内容 |
|---|---|---|
| 1 | Local or Remote | 保存先。今回は Local を選びます。 |
| 2 | Stats Data/Expedite | Stats Data は Web の統計データも含める指定、Expedite はバックアップを急ぐ指定です。今回はどちらもチェックしません。 |
| 3 | Backup Logs From | 取得するログの期間。既定の all logs のほか、直近1日・1週間・1か月、または日数(1〜31)で絞れます。 |
| 4 | Backup | ログの取得を始めます。ログの量によっては時間がかかります。 |
処理中は、System Backup のときと同じ「Backup is in progress…」のメッセージが出ます。終わると vThunder_backup_log_20220103.tar.gz のような圧縮ファイルがダウンロードされます。解凍すると、techsupport の情報をはじめ、さまざまなログファイルが入っています。
まとめ
| 作業 | GUI の操作 | 得られるもの |
|---|---|---|
| バックアップ | System ›› Maintenance ›› Backup ›› System で Local(または Remote)を選んで Backup | 構成一式の .tar.gz(リストアに使う) |
| リストア | System ›› Maintenance ›› Restore で Local、Reboot にチェック、ファイルを選んで Restore | バックアップ時点の構成で再起動 |
| techsupport | 画面右上の Showtech アイコン | show techsupport の内容の .gz |
| サポート用ログ | System ›› Maintenance ›› Backup ›› Log で Local を選んで Backup | techsupport を含むログ一式の .tar.gz |
構成を変えたらバックアップを取る、障害が起きたら techsupport とサポート用ログを取ってからサポートに問い合わせる、という流れを決めておくと、いざというときに慌てずに済みます。
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